季 報

季 報

2024年 03月05日 発行
春 第113号
聖人のお国自慢
住職 及川玄一  新しい春を寿ぐ節分の朝、たくさんの長寿札を本堂正面に飾り、法要を営んだ。檀家名簿の記録では百寿を迎える方が六名、白寿が八名、卒寿、米寿、傘寿、喜寿の方々を加えると二七 ...
2024年 01月01日 発行
冬 第112号
謹賀新年
住職 及川玄一  本年もよろしくお願いします。  十二月初旬、インドネシアのジャカルタとインド洋の島国、スリランカを訪ねた。コロナ禍で延期していたジャカルタ・蓮華寺の落慶式に参列するた ...
2023年 09月07日 発行
秋 第111号
旅立った人への思い
住職 及川玄一  コロナ禍の下でノンフィクション作家の久田恵さんがある全国紙にこんな文章を書いていた。  GOTOトラベルを利用して軽井沢に出かけた。予約したホテルに行く前に「万平ホテ ...
2023年 06月30日 発行
夏 第110号
陰のちから
住職 及川玄一  令和二年から延期されていた社会福祉・貢献事業に携わる日蓮宗僧侶の会議が仙台市で催されました。私は、五十年前に祖父が埼玉県熊谷市に設立した立正幼稚園の理事長を務めており ...
2023年 03月01日 発行
春 第109号
春告草
住職 及川玄一  この寺の山務に従事する西嶋良明師が昨年十一月一日、千葉・中山法華経寺での百日間の荒行に入行した。コロナ禍によって二年間修行場が閉じられ、ようやくの再開を待ってのことだ ...
2023年 01月01日 発行
冬 第108号
粋な笑いを
住職 及川玄一   「門松は冥土の旅の一里塚 目出度くもあり 目出度くもなし」  新年号巻頭の一節にしてはドキッとするような言葉ですが、正月になると頭に浮かぶ歌です。作者は室町時代中期 ...
2022年 09月10日 発行
秋 第107号
ゆく河の流れ
住職 及川玄一  コロナ禍の世にあって、私たちは様々な制約の中に暮らしている。今までは日常的でなかったことが、逆に当たり前になったように感じることもある。  警戒していた猛暑も峠を越し ...
2022年 06月10日 発行
夏 第106号
菩提寺
住職 及川玄一  ロシアは大きな国土を持つが、人口は一億四千万人余。比べれば、一億二千万人余という日本の人口は決して小さくない。一方、フィリピン国民の平均年齢二十四歳を日本の四十六歳と ...
2022年 03月10日 発行
春 第105号
仏々現前
住職 及川玄一  「誰でも仏になれる」と聞いて、どう思いますか。人の心には鬼に見えても、仏を見ることは稀でしょう。死ねばみな仏になるということか、と受け取る人がいるかもしれません。素直 ...
2021年 09月01日 発行
秋 第103号
広く大きく見る
住職 及川玄一  前号では、宗教の分け方に「一神教」と「多神教」という方法があること。神道、仏教はともに多神教に属し、それらが文化的基盤になっている日本文化は、イスラム教やキリスト教な ...
2021年 07月01日 発行
夏 第102号
歩きながら考える
住職 及川玄一  ウォーキングを始めて二年半、週三日ほど七、八キロを目安に歩いています。青梅街道を環七までの往復で約八キロ、神宮球場までなら七キロです。球場の隣にオリンピックのメイン会 ...
2021年 03月01日 発行
春 第101号
時が人を作る
住職 及川玄一  二月九日、いちばん大きな荘厳仏具である天蓋が修繕を終えて本堂に戻されました。大工事であった東・北区画墓地の塀の架替えも同じ日に終了しました。宗祖のご降誕八〇〇年慶讃事 ...
2021年 01月01日 発行
冬 第100号
謹賀新年
住職 及川玄一   あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。コロナ禍にあって世上よろしからず、ご苦労が多いことと拝察しお見舞い申し上げます。  この「季報」が創 ...
2020年 09月01日 発行
秋 第99号
往時を憶う
住職 及川玄一  春のお彼岸前から心が晴れることの少ない日が続いています。見えないものと対峙する困難を痛感しますが、今はただ禍の先の光明を見出すべく努めております。幸いにも、お寺に働く ...
2020年 07月01日 発行
夏 第98号
世は「妙」なもの
住職 及川玄一  作家の井上ひさしさんが亡くなって十年になる。劇作家としても活躍され、若い頃は浅草の劇場で台本を書いていたこともあったそうですが、戯号(筆名)に用い、法号(戒名)に残る ...